コラム

社長の酒造りコラム 日本酒は水が大事

水の話

前回は反収の話で、ワイン(ブドウ作り)における摘房は、日本酒における精米歩合だ!という話でした。

お米は精米すればするほど歩留まりは悪くなりますし、
ブドウは摘房すればするほど収量は減っていきます。

摘房によってブドウが凝縮して味わいがリッチになっていき、
かたや磨けば磨くほどどんどん水のように透明感が増し、やがて水のようになる!って事はないです。
多分。

35%精米ぐらいまではやっぱり旨みが濃くなると思います。
全国新酒鑑評会金賞受賞酒とか。
旨みリッチです。飲み続けられるか?は微妙かもしれませんが。

で、今回は水の話です。

日本酒を造る時は1tの白米に対して、1600Lぐらいの水を使用します。
アルコール15%の日本酒だと1800Lぐらいになる時もあります。

お酒を造った時に粕歩合が25%で酒粕が1tの米から250kg出たとすると、
お米1tのうち750kgがお酒になる事になります。

750kg+1800L≒2500L
単純計算すると1tの白米から2500Lぐらいの日本酒ができるという事になります。

その1tの白米が50%精米だとすると2tの玄米から2500Lのお酒が出来たことになります。
で、2tの玄米は何反の田圃から収穫できるかというと、山田錦だと5反ぐらいの田圃が必要になります。
反収が6.6俵の時ですが。
5反から2500Lの日本酒。

櫛羅の山田錦だと6反ぐらいの田圃が必要です。
6反で2500L。

では5反のブドウ畑から出来るワインの量は?

仮に1反当たり2tのブドウ畑だとすると10tのブドウの量になります。

大体、70%ぐらいのジュースが搾れますので、7000Lのワインになるという事になります。
7000L!?

1反当たり1tのちょっと高級なブドウ畑でも5tのブドウの量になって、ワインが3500L出来る!?

日本酒は水がほとんどだから、米の収量が少なくても1反の田圃から
沢山日本酒が出来ますという話にはなりませんでした。

日本酒の方が安いように思うのに。

何か計算が間違っているのか???

次回に続く。。。

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