コラム

社長の酒造りコラム 日本酒にあってワインに無いモノ

ゾロ目の話

今回もまたまた前々回、前回に引き続き、精米がらみの話。

先日、日本酒ラバーで有名な「橘ケンチ」さんがわざわざ蔵見学に来てくれました。
後輩の「中務裕太」さんと一緒に。

足が長かったです‼お二人とも。

で、最後利き酒をして頂く段になって、80%精米の新酒ももちろん利き酒して頂きましたが、
8種類の利き酒の中で、一番気に入って頂いたのが「雄町純米山廃仕込生原酒2019BY」でした。

実はこちらのお酒は66%精米でして、何故65%じゃなくて66%?
という質問が当然のように橘さんからもありました。

「雄町の玄米を触った時に66%に精米してくれって声が聞こえたんですよ」と答えました。

嘘です。

77%精米は篠峯では「生モト純米山田錦」や「遊々純米山田錦」の掛米がそう。
「どぶろく」は麹米も掛米も77%精米です。

55%精米っていうのは割とあちこちの酒蔵さんでやられてます。
篠峯でも「Azur」は山田錦55%です。

44%は今まで見たこと無いです。
ゾロ目好きの私でもやりにくい。何となく売れなさそうで。

なので、愛山純米大吟醸は45%精米。
今年の新アイテムの高島屋さん限定の櫛羅純米大吟醸も45%精米です。

33%は出来なくもないですけど、そこまで削るのはすでに篠峯の哲学にないです。

という事で、後、可能性があるのは88%と99%です。

99%で出来るなら玄米でも出来そうです。
メチャクチャスーパーな酵素剤とかできたら造れそうですけどね。
ただ、それはもう日本酒ではないかもしれません。

88%は縁起が良くてたくさん売れそうなんでやってみたいですけどね。
でも上手に造るのは難しそうですね~残念ながら。

という訳で前回のコラムの、なぜ66%に精米するのか?の答えは
ゾロ目が好きだから!でした。

次回に続く…

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